“被爆80年”に―「オ願ヒ オ知ラセ下サイ」被爆の伝言プロジェクト・ヒロシマに集まり声をあげよう
被爆から半世紀。テロと覇権の時代のさなか、2000年のヒロシマで、それはよみがえった。被爆の伝言である。建て替え工事がすすむ袋町小学校で見つかった、文字。行方知れずになった教え子や家族のために、落ちていたチョークで校舎の煤けた壁に書かれた、いまとなっては何の役にもたたない、ほとんど読むこともできない伝言。しかし、その前に立った家族はすらすらとそれを読み、涙を流した。そしてこういった。
「よう書いてくれた。ようさがしてくれた。ありがとう」
涙の無限連鎖が、そこから広がりはじめた。それから20年以上がたつ。
2025年は被爆80年。戦争で日々命が失われ、核の使用さえささやかれる現代に、伝言の輪を、ふたたび、ヒロシマで!